2009年09月30日

Windows7のXPモードは企業にとっては諸刃の剣 その2

2009年7月13日に『Windows7のXPモードは企業にとっては諸刃の剣』という記事を書いたが、書き足したいと思う。

問題点C XPモードは論理的にユーザー毎に異なる仮想XP端末を提供する。

XPモードは、WindowsXPの基本的な環境を格納した親VHDファイルと、OS設定やパッチ、アプリケーションをユーザー毎に格納する、ユーザー毎の差分VHDファイル群からなる。

ここで良く考えてもらいたい。

XPモードで使用するXPのライセンスは、差分VHDがいくつ出来ようが、1つで済む。だが…

OSの設定やパッチ、そしてアプリケーションをユーザー毎の差分ファイルに格納するということは、(ユーザー毎に同じ作業をしなければならない馬鹿馬鹿しさはここではおいておいて)重大な問題を孕んでいることをここで警告しておきたい。

それは、XPモードが、ユーザー毎に論理的に異なる仮想XP端末を提供するということである。つまり、複数のユーザーでXPモードを使用する場合は、複数の仮想XP端末が提供される形になっているということである。

このことは、アプリケーションをXPモードにインストールするには、HostOSであるWindows7に登録されたユーザーの数だけライセンスが必要になるという解釈に繋がるのである

フローティングライセンス方式のアプリケーションであればこの問題は回避できるが、ノードロックのようなライセンス方式のアプリケーションでは、この問題に気づかずに1ライセンスで複数回アプリケーションをインストールしてしまい、コンプライアンス上の問題を発生させてしまう恐れがある。事前にこの問題に気づいても、ライセンス費用が馬鹿にならないだろう。しかも、企業においては、人は異動するものである。新しいユーザーが出現して古いユーザーが消えて行くのが常である。ユーザープロファイルの管理を徹底してライセンスの再利用を行わないとライセンスの使い捨て状態が発生して無駄な投資につながりかねない。

ちなみに、親VHDにアプリケーションをインストールすれば、インストール回数は1回で済むし、動作上は1つのライセンスで複数のユーザーがそのアプリケーションを使えるからそうしたいと考える人もいるだろう。しかし、ユーザー毎の仮想XP端末はあくまで論理的には異なる仮想XP端末と考えられるため、やはり論理的には不正コピーを行ったと見做される可能性がある。

Microsoft自身が、Officeなどをユーザー毎の仮想XP端末にインストールする場合のライセンス的な扱いをどうするのか、まずはそこがキーとなる。Microsoftがユーザー毎にライセンスが必要だと表明すれば他のソフトウェアベンダーも追随して、企業ユーザーにとっては最悪の事態となる。

逆に、Microsoft自身が、1ライセンス分のOfficeをユーザー毎の仮想XP端末にインストールすることを認めても、他のすべてのソフトウェアベンダーがこれに追従してくれるかどうかは疑わしい。

いずれにせよ、まずはMicrosoftがこのような懸案に気づき、自身のアプリケーションでの扱いについてまずは述べるべきである。

この問題は、一般家庭でも同様に抱えてしまう話であるし…


問題点D XPモードは、ユーザー毎にオンデマンドでインタラクティブな初期化が実行される

これも企業内で、複数ユーザーでPCを共有する場合に問題となる。オンデマンドでインタラクティブな初期化処理が走るということは、PCの管理者ではなく、一般ユーザーが仮想XP環境の管理者ユーザー名やパスワードを決めてしまうという問題に直面してしまう。つまり、今のXPモードの仕様では、企業のPC管理者はXPモードの仮想環境を管理しきれないのである。

企業では、ユーザーにPCを配布する場合、事前にその企業専用のステージングを実施することにより、ユーザーが設定作業などをしなくて良いようにして、均一な管理を行えるようにしているところが多いであろう。

しかし、PC設置後に新規ユーザーの出現に応じて動的に初期化が必要になるような代物は、企業のPC管理者にとってはとてもやっかいなのである。

一般ユーザーが設定作業を行うことになり、仮想環境の管理者権限を一般ユーザーが握ってしまうこと以外にもまだ問題はある。

PC導入後時間が経てば経つほど、環境に対する変更は蓄積していくので、後になればなるほど、新規ユーザーのための初期化時間や初期化工数は増えていくのである。

また、新規ユーザーが出現するたびに、無視できないサイズの差分VHDが増えるため、Cドライブのパーティションサイズを事前に読みきることが非常に困難であり、Cドライブのパンクトラブルに直面する機会も従来に比べて増えることになる可能性も高い。


問題点E 仮想環境のデフォルトで設定されるホスト名の空間が大規模な製造業においては小さすぎる可能性がある

XPモードの仮想環境のホスト名は、VIRTUALXP-12345というように5桁の数字が付与された形で自動生成され、さらにユーザー毎に異なるホスト名が生成される。

しかしだ。自動生成されるホスト名はたかだか5桁の名前空間しかないのである

大手の製造業では、1000台以上の高性能PCを共有利用しているところが多い。このような企業では、10台のマシンを20人で共有していたりするわけで、10台のマシンそれぞれに20人分の仮想XP端末が作成されるような事態になるのである。仮に会社全体で1000台を共有利用していたとすると、20000個の仮想XP端末が作成される可能性があるのである。5桁分の名前空間しかないと、ホスト名の重複が発生する可能性がある。これは、PCの管理上非常にやっかいな事態となる。

最大規模の製造業の会社なら、共有しているPCは1000台どころの規模ではないであろうから、そのような企業にとっては名前空間の方が仮想端末の総数より小さいという事態にすらなりかねない


今後のMicrosoftの動向を注視して行きたいと思う。

それにしても、このような問題を取り上げるプロのライターがいないのは、どういうことだ?


2009年10月23日追記:
Windows7のXPモードは企業にとっては諸刃の剣 その2 の補足』も見てね。

posted by 中年男 at 23:51| Comment(2) | パソコン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月29日

Windows Media Player 12はVistaで動くか?

くだらない実験をした(だから今日のカテゴリは日記とした)。

何をしたかと言うと…Windows Media Player 12はVistaで動くか試してみた。

Windows7専用に用意されているバイナリはCOFFヘッダのSUBSYSTEMのバージョンが6.1になっているため、XPやVistaで実行しようとすると『有効な32ビットアプリケーションではありません』というエラーになる。

そこで、Windows Media Player 12の実行ファイルすべてについて、VisualC++に付属しているEDITBIN.exeでCOFFヘッダのSUBSYSTEM情報を6.0に書き換えてみた。

その上で、system32やらにも関連DLLをぶち込んでみたが、Windows Media Player 12はVistaではエラーが出て動作しなかった。残念。あはは。

Hearts.exeとかならCOFFヘッダを書き換えればVistaでも動くかもね。(COFFヘッダのSUBSYSTEM情報を5.0に書き換えてもXPでは動かなかったけどね。どうもVista以降で用意されたAPIを使っているためXPでは動かない模様)

EDITBIN.exeをお持ちで興味を持って同じようなことをトライされたなら、その結果をコメントしてもらえるとありがたいです。
posted by 中年男 at 23:16| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月24日

MAMMA MIA!

私はABBAが大好きなのだが、本日ようやく遅ればせながら"MAMMA MIA!"のDVDを鑑賞した。

大好きなABBAのミュージカルというだけでも楽しく十分満足なのだが、訳詩を読んだだけではピンと来なかった歌の意味が、このミュージカル映画のおかげでよく分かって大満足!そんな曲が数曲あった。

劇団四季のミュージカルを見ていたのでは、この満足感は得られなかったのでは無かろうか。(勝手な想像。気を悪くした方、ごめんね)

それにしても、ABBAの歌詞を繋げて1つの話を作り上げたなんて凄すぎる。しかも、ABBAのミュージカル仕立てででなくても十分素敵なドラマとして成立するストーリーになっていた。いやはや恐れ入った。

ちなみに、映画の中では、オリジナルのアレンジを踏襲した曲ばかりではなく、独自のアレンジにした曲が何曲かあったが、そのような曲の中でとても印象に残ったのは、アコースティックにアレンジされた"Our Last Summer"と"When All Is Said And Done"であった。

ヨーロッパではABBAの曲をカバーする歌手は多く、結構オリジナルに近いアレンジをするケースが多いように見受けられる。そんな中で先のアコースティックな2曲はとても新鮮だった。

話はそれるが…オリジナルとかけ離れたアレンジと言えば…

"The Winner Takes It All"は数多くのカバーが存在するが、ヘビーメタルのカバーがあるのを皆さんはご存知だろうか?

これがなかなかいいんだよね。結構好きだな。

At Vanceというグループによるカバーがそれである。興味を持たれた方は、一度聞いてみて。リンク先では、ほんの少ししか聞けないけどね、
posted by 中年男 at 00:27| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。